高齢者のむくみについて1
梅雨まっさかりですね。
暑かったり、肌寒かったり・・体調はいかがですか?kokohanaの木下です。
つい先日、弾性着衣の販売をされている方の企画で
“高齢者のむくみ”についてお話をさせて頂きました。
30年近い看護師生活において、
ずっと気になっていた高齢者のむくみ。
以前は知識がなく、何もできなかった私ですが、
今はむくみに関する治療に携わっています。
知識や手立て、知っています!!
治療でなく、リハビリでもない、日常でご本人が、お家族が、
ケアスタッフが安全にできる事のいろいろ。
仕方ないね・・と、なかなか、対応してもらえない むくみ。
仕方ないね・・のむくみから、転倒、そして骨折、最悪は寝たきりへと導く。
とても、仕方なくないですね。
私の勤務しているリンパ浮腫専門のクリニックの医師は
すでに、20年も前に医療者に発信していましたが・・・
治療やリハビリではなく、おうちの手立てと言うことで
誰も関心を待ってもらえなかったらしいです。
高齢社会に突入した今、こういった手立てを待っている方が、たくさんいらっしゃいます。
そして、高齢者を見守っている方の熱い思いの波が高まっています。
時代が変わりました!
今こそ、安全な、お家ででもできる、むくみの手立てが広がって、
むくみで困ってる方に届ければいいなぁと思っています。
少し長くなりますが・・・シリーズに分けて書いていきます。
良かったら読んでください。
内容は
1、 むくみについて
2、 高齢者に起こりやすいむくみについて
3、 怖いむくみの見極めについて
4、 むくみのケア 1)スキンケア
2)軽いマッサージ
3)運動
4)軽い圧迫療法 です。
高齢者のむくみを知ろう ~日常のできる事いろいろ~
1、 むくみについて
もう、日常に溢れている言葉ですね。
しかし、身体の中で、何が起こっているのか・・・ご存知ですか?
人間のカラダは体重の60%は(成人)は水分で、できています。
その水分の2/3は細胞の中、1/3は細胞の外。
細胞の外にある内の20%は血液とリンパ液(体の老廃物)、80%は細胞の隙間にあります。
細胞の隙間のお水は、毛細血管から酸素と栄養物を出して細胞に。
そして、その細胞から二酸化炭素と老廃物が出されます。
その老廃物のお水を100とすると、15%は細胞の隙間に溜まって、85%は血管やリンパ管に吸収されます。
しかし、血管から水分が出すぎた時や、血管やリンパ管が吸収しきれなかった時、
細胞の隙間の水分は増えてしまいます。
その増えた水分は皮下という薄皮の下の部分に溜まってきます。
それが、むくみというものです。
そして、病的だけでなく、健康な方も足がむくむっていうのは・・・
日々、悩まされている方も多いですが、
”なぜ足がむくみやすいのか?” というと
たいていの方は静脈が足にたまってむくむのです。
地球に住んでいる我々は常に下へ働く重力というものを受けています。
おまけに二足歩行の動物で、立ったり、座ったりで最も下にある足に重力がかかってきます。
その、血液を心臓に戻すにはそれなりの力が必要となります。
① 心臓の戻す力、すなわち、心臓の動きが低下した時や全身に送り出す力が低下し時
② 足の筋肉や組織の動きで心臓に押し上げる力が(筋ポンプ)が低下した時
足に溜まった血液を押し上げられなくなって足がむくんでくるのです。
健康は方でも長時間立ちっぱなし、座りっぱなしで筋肉を動かさなかった場合は②に入ります。
一時的にむくんでも、寝ることによって足にかかる重力を減らせば、自然に治る
のは健康な方でもよくありますが、、、
いくら時間がたっても治らないむくみを病的なむくみとなります。
こういった原理から
以前より太った、背が高くて痩せている方、女性、高齢者、身体をあまり動かさない方はむくみやすくなります。
今回はこのくらいでひと休み。次回は2.3.を書いていきます。
長文失礼しました。 訪問ありがとうございます。